年間何棟売ったかだけで判断してはいけません
住宅営業を採用する際、多くの経営者や採用担当者が気にするのが、
「年間何棟受注していたのか」
という数字です。
もちろん受注棟数は一つの判断材料になります。
しかし私は住宅業界専門で20年以上採用に携わってきた中で、
数字だけで判断するのは非常に危険だ
と感じています。
なぜなら、同じ年間8棟でも、その8棟の価値が全く違う場合があるからです。
まず確認すべきは集客数です
例えば年間8棟受注している営業がいたとします。
一見すると優秀に見えるかもしれません。
しかし、その店舗には毎月何組のお客様が来場していたのでしょうか。
年間300組以上の来場がある展示場なのか。
年間50組程度しか来場がない展示場なのか。
それによって評価は大きく変わります。
住宅営業の成績は、本人の能力だけではなく、会社の集客力にも大きく左右されるからです。
営業一人あたり何組接客していたのか
さらに確認したいのが、
営業一人あたりにどれくらいのお客様が振り分けられていたのかです。
例えば、
営業が3人で月30組を接客する会社。
営業が10人で月30組を接客する会社。
どちらが契約しやすいでしょうか。
当然前者です。
同じ受注棟数でも、
与えられている商談数が違えば評価も変わります。
私は面接の際、
「年間何棟でしたか?」
よりも、
「年間どれくらいのお客様を担当していましたか?」
を重視しています。
営業の仕事範囲を確認してください
これも非常に重要です。
住宅会社によって営業の仕事内容は大きく異なります。
契約までが営業の仕事という会社もあります。
契約後の打ち合わせまで担当する会社もあります。
ラフ図面を描く会社もあります。
CADで図面作成まで行う会社もあります。
資金計画から住宅ローンの手続きまで担当する会社もあります。
現場確認や引き渡し後のアフターフォローまで担当する会社もあります。
つまり、
同じ住宅営業という肩書きでも、
仕事内容が全く違うのです。
年間8棟だから優秀とは限りません
私は以前、
営業兼施工管理を担当していた方とお会いしたことがあります。
年間受注は4棟程度でした。
数字だけを見ると少なく見えるかもしれません。
しかし実際には、
営業をしながら、
現場管理をしながら、
職人との打ち合わせをしながら、
お客様対応まで行っていました。
もし営業だけに集中できる環境であれば、もっと数字を伸ばせたかもしれません。
大切なのは数字ではありません。
その数字がどのような環境で生まれたのかです。
背景を確認することが重要なのです。
スキルは後から身につきます
私は20年以上採用をしてきましたが、
スキルは後から身につくことが多いと感じています。
営業手法も学べます。
商品知識も学べます。
住宅ローンも勉強できます。
しかし、
人柄だけは簡単には変わりません。
だから私は、
面接ではスキルよりも人間性を見ています。
最も大切なのは相性です
結局のところ、
採用で最も大切なのは相性です。
私は面接をする際、
こんなことを考えることがあります。
「この人とプライベートでも食事に行きたいと思えるだろうか」
「この人と長時間一緒にいて苦にならないだろうか」
「この人をお客様に紹介したいと思えるだろうか」
住宅業界はチームで仕事をする業界です。
営業だけで家は建ちません。
設計。
施工管理。
コーディネーター。
職人。
多くの人と協力しながら仕事を進めます。
だからこそ、
能力以上に人間性が大切なのです。
最後に
住宅営業を採用する際は、
年間何棟受注したのかだけを見ないでください。
集客数はどうだったのか。
営業一人あたり何組接客していたのか。
営業の仕事範囲はどこまでだったのか。
分業制だったのか。
兼務だったのか。
そういった背景を丁寧に確認してください。
そして最後は、
人として好きになれるか。
一緒に働きたいと思えるか。
そこを大切にしてください。
採用とは数字を見る仕事ではありません。
人を見る仕事です。
私は20年間、この仕事をしてきて、そう確信しています。
