以前、ある新潟の米農家さんの話を聞いたことがあります。
その方は、50年近くお米を作り続けているベテランの農家さんでした。
インタビューをした方は、
「50年も作っているのだから、さぞかし自信に満ちあふれた答えが返ってくるのだろう。」
そう思っていたそうです。
ところが、その農家さんは、こんな言葉を口にしました。
「私は、まだ50回しかお米を作っていないんですよ。」
一瞬、意味が分かりませんでした。
すると続けて、
「お米は年に一回しか作れません。だから50年やっていても、まだ50回しか経験していないんです。100回にも届いていません。まだまだ勉強ですよ。」
そう話されたそうです。
私は、この言葉が今でも忘れられません。
人材紹介の仕事を20年以上続け、住宅営業、施工管理、設計、管理職、取締役など、多くの方の転職に携わってきました。
その中で、出世する人には一つの共通点があります。
それは、
「謙虚であること」。
もちろん、謙遜とは少し違います。
謙遜は、自分を控えめに表現すること。
一方で謙虚とは、自分はまだまだ学ぶことがあると素直に認め、成長し続けようとする姿勢ではないでしょうか。
住宅営業でも同じです。
トップセールスだから偉い。
店長だから正しい。
そんな人よりも、
お客様の話を素直に聞き、部下の意見に耳を傾け、周りへの感謝を忘れない人ほど、長く信頼され、結果的に管理職や役員へと出世していく姿を私は何度も見てきました。
私自身も、人材紹介を20年以上続けています。
ですが、この米農家さんの話を思い出すたびに、
「私は、まだ20回しか人材紹介を経験していない。」
そんな気持ちになります。
20年やっていても、まだまだ学ぶことばかり。
だから今日も、新しい出会いを求めて現場へ向かいます。
この記事を書いている今も、早朝から北海道へ出張です。
人と向き合い、人を見つめ、人から学ぶ。
その積み重ねが、次の20年につながると信じています。
私はこれからも、「まだまだひよっこです」という気持ちを忘れず、一人ひとりの人生と真剣に向き合っていきたいと思います。
