これも10年ほど前の話です。
当時の私は、静岡県浜松市へ月に3〜4回ほど出張していました。
その頃に出会った住宅営業の方がいます。
とても真面目で、少し不器用なタイプでした。
失礼ながら、営業成績は年間4棟前後。
決して目立つ存在ではなく、自信もあまりなさそうでした。
そんな彼と話をしていると、私は新卒で不動産会社に入社した頃の自分を思い出しました。
何をやってもうまくいかず、結果も出せず、自信を失っていた頃の自分です。
だからこそ、彼の表情や話し方から、数字だけでは見えないものを感じました。
私は彼にこう伝えました。
「あなたは、きっと成功します。転職を前向きに考えてみませんか。」
彼は少し考え込んでから、
「1か月だけ考える時間をください。」
そう答えました。
そして1か月後。
彼は静かに頷いてくれました。
先日、10年ぶりに彼へ連絡をしてみました。
すると今では、静岡エリア全域を統括するエリアマネジャーとして活躍しているとのことでした。
私は、なぜ当時の彼が成功すると感じたのでしょうか。
答えは、とてもシンプルです。
面談を通じて、一生懸命仕事に向き合う人だということが伝わってきたからです。
人はつい、「優秀な人材」を求めます。
でも、本当に優秀だから成果を出せるのでしょうか。
私はそうは思いません。
毎日、一生懸命になれる仕事に出会えること。
そして、その姿勢を続けられること。
それこそが、長い目で見ると一番大きな力になるのではないでしょうか。
私はこれまで約2万人の住宅営業や施工管理の方々とお会いしてきました。
だからこそ、数字だけでは測れない「伸びる人」がいることを何度も見てきました。
もし今、自信をなくしている方がいるなら、大丈夫です。
今の成績が、10年後のあなたを決めるわけではありません。
真面目に、一生懸命取り組み続ける人には、必ず活躍できる場所があります。
